訃報2

 公立みつぎ総合病院の名誉院長である山口昇先生が他界された。

 今でこそ、地域包括ケアシステムは広く浸透した行政用語であるが、山口先生が提唱し、今でも全国国民健康保険診療施設協議会(国診協)の基本理念とされている地域包括医療・ケアに源流がある。

 また、寝たきり老人ゼロ作戦も、国のゴールドプランに盛り込まれたが、それも山口先生が広島県御調町(現在の尾道市)で実践されたものである。

 保健や介護・福祉への理解が医療界に乏しかった時代である。外科医であった山口先生が、保健、介護・福祉に注力した慧眼には脱帽である。

 当時、「医師ともあろうものが・・」と批判を受けたという話は何度も聞かせていただいた。


 私も国保病院の院長を8年ほどさせていただいたときに、国診協でもずいぶんお世話になった。

 大学教員となったあとに、二度ほど公立みつぎ総合病院にお邪魔する機会があった。

 「せっかく来るのだから」とお声かけいただき、他のメンバーとともに一緒に昼食をご馳走になった。→ 当時の記事


 その時も、「そもそも私が・・・」と、穏やかな口調でのお話を拝聴した。


 先見性と行動力、政治力の大きい方だった。

 
 今年度から、学生の授業で使用する、地域包括医療・ケアのスライドに「故・山口昇先生」と書くことになる。

 ご冥福をお祈り申し上げます。



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